点検の時期は期間で決まる。交換の年数の目安は法令の基準ではない
| 見積の行 | 条文に書かれていること | 距離・年数の扱い |
|---|---|---|
| ゴム類(ブーツ・ホース・ワイパーゴム) | ブーツは「亀裂及び損傷」、ブレーキホースは「漏れ、損傷及び取付状態」が点検項目(古い車・走行距離の多い車の見積)。ワイパーは日常点検の項目 | 交換の年数・距離は条文に無い。業者・メーカーの目安 |
| バッテリー | 定期点検は「ターミナル部の接続状態」(1年ごと)。日常点検は「バッテリ液の量」 | 交換時期の年数・距離は条文に無い |
| フルード類(ブレーキフルードなど) | 日常点検は「ブレーキ液の量」。定期点検は液漏れなどの項目(ブレーキフルード・エンジンオイル) | 交換時期の年数・距離は条文に無い |
| タイヤ | 日常点検は空気圧・亀裂・損傷・溝の深さ。定期点検は「タイヤの状態」(1年ごと)(タイヤ・ブレーキホース・排気管) | 使用年数による交換基準は、点検基準の項目には書かれていない |
走行距離が少ない車でも、ゴムや液体は時間とともに状態が変わりえます。ただし、年数で交換が必要かどうかは、このサイトでは判定しません。
点検の時期は期間で決まる: 距離で決まるのは日常点検の「適切な時期」と一部項目の省略だけ
- 定期点検:道路運送車両法第48条は、期間(自家用乗用車などは1年)ごとに点検することを使用者に求めています。走行距離の条件はありません。
- 日常点検:第47条の2は、走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期に行うとしています(日常点検と見積の行)。
- 距離が少ないときの省略:自動車点検基準の別表第6の注により、一部の項目(表の中で※1印)は、1年あたりの走行距離が5千km以下の自動車なら、前回の点検時期に行わなかった場合を除き、行わないことができます(定期点検の項目一覧)。どの項目が省略できるかは、別表の原文で確かめます。
- 見積との関係:省略できる項目が見積の点検料金に含まれるかどうかは、依頼先の書き方によります。距離を伝えたうえで、省略した項目があるかを聞くと確かめられます。
距離の少ない車の見積で聞くこと
- この行は、点検の項目か、状態を見たうえでの交換か。「亀裂・損傷」「漏れ」の点検結果に基づく行なら、見つけた状態(写真や点検結果の記号)を見せてもらいます(点検結果の記号と見積書の行の対応)。
- 年数を理由とする提案か、状態を理由とする提案か。年数は業者やメーカーの目安であって、法令の合否の基準ではないため、どちらの理由かを聞いて控えます(目安の出どころは整備項目の参考情報)。
- 前回の交換はいつか。自分の控え(整備の記録、車検証の交付日)と見合わせます。
- 今回の見積に入れず、次回に回すと何が変わるか。追加整備の見積の確認は追加整備を勧められたときの確認の順番にあります。
よくある質問
走行距離が少ないのに、年数を理由に交換の行が見積に出ています。車検の基準ですか。
ゴム類・バッテリー・フルード・タイヤの交換の年数は、点検基準の条文に書かれていません。業者やメーカーの目安です。年数を理由とする提案か、状態を理由とする提案かを聞いて控えます。
走行距離が少ない車は、定期点検の項目を省略できますか。
点検の時期は期間で決まり、距離の条件はありません。ただし別表第6の注により、1年あたりの走行距離が5千km以下の自動車は、※1印の項目を、前回の点検時期に行わなかった場合を除き行わないことができます。見積の点検料金に省略分が含まれるかは依頼先の書き方によるため、距離を伝えて確かめます。
年数の目安は、どこで確かめられますか。
メーカーの整備書や整備工場の案内で確かめます。このサイトでは、交換が必要かどうか、いつ必要かは判定しません。
このページでできること・できないこと
ここで示しているのは、点検の時期の決まり方と、見積の行の条文上の位置づけです。個別の車でゴム類・バッテリー・フルード・タイヤの交換が必要か、いつ必要かは判定しません。年数・距離の目安は、メーカーの整備書や整備工場の案内で確かめてください。
出典(確認日2026-10-12):
- e-Gov法令検索「道路運送車両法」第47条の2・第48条https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
- e-Gov法令検索「自動車点検基準」別表第6(定期点検基準)・別表第2(日常点検基準)https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800070
- 国土交通省「点検整備の種類」https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/
このサイトは、車検の見積に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の車の点検整備の要否を判定・保証するものではありません。実際の扱いは整備工場と国土交通省の案内でご確認ください。