法定費用に関わる用語(業者による違いがない)

検査手数料
車検(継続検査)を受ける際に、国(検査登録印紙)と自動車技術総合機構・軽自動車検査協会(自動車審査証紙)に納める手数料。車両区分(普通車・小型車・軽自動車)によって金額が決まっています。令和8年4月1日の改定前後の金額は車検の検査手数料の改定で比べられます。一次情報の出典参照。
自動車重量税
車両の重量に応じて課される国税。車検の際に、次の車検までの期間分(継続検査は通常2年分)をまとめて納付します。エコカー減税対象車かどうか、初度登録から13年・18年を超えているかによって税率が変わります。軽自動車の13年・18年経過の判定は、軽自動車の13年・18年経過の判定表にまとめています。
エコカー減税とは: 一定の環境性能(2030年度燃費基準の達成度)を満たす車には「本則税率」という低い税率が適用され、それ以外の車には「当分の間税率」という高い税率が適用される仕組みです。自家用乗用車の場合、0.5トン・1年あたりの税額は当分の間税率が4,100円(13年超は5,700円、18年超は6,300円と経過年数に応じて上がる)、本則税率は2,500円(経過年数によらず一定)です。本則税率が適用される車は、継続検査(2年ごとの車検)でも13年超・18年超による増額はなく、本則税率のまま計算されます。なお、新車登録時には、環境性能の達成度に応じて本則税率からさらに免税〜25%軽減される特別な優遇があります(継続検査では、新車で免税を受けた車の初回車検だけが免除になり、軽減を受けた車には引き継がれません。条件はエコカー減税と初回車検の重量税)。詳細は一次情報の出典参照。車を解体して登録を抹消するときに、車検の残り期間に応じて戻る制度は自動車重量税の廃車還付制度を参照してください。
自動車重量税の廃車還付制度(解体して抹消するときの還付)
車を解体して登録を抹消するとき、車検の有効期間が残っている分に相当する自動車重量税が、申請により還付される制度です。使用済自動車が自動車リサイクル法に基づいて適正に解体された場合が対象です。車検を受け直さずに解体して廃車にする場合に関わる制度です。
- 条件: 次の2つを満たすことです。(1) 解体を事由とする永久抹消登録申請書または解体届出書を運輸支局等に提出すると同時に、還付申請書を提出すること。(2) 車検残存期間が1か月以上あること。1か月未満の場合は還付を受けられません。
- 金額: 納付された自動車重量税額×車検残存期間÷車検有効期間です。国税庁の例では、納付された自動車重量税額が24,600円、車検残存期間が5か月、2年車検の場合、24,600円×5か月÷24か月=5,125円です。納付された税額は自動車検査証に記載されています。車検残存期間は、確定日の翌日から車検証の有効期間の満了日までを数え、1か月に満たない端数は切り捨てます(国税庁のリーフレット)。確定日の4通りと計算例は廃車にしたときの重量税の還付で確認できます。
- 手続の順序: 最終所有者が引取業者へ使用済自動車を引き渡し、解体された旨の連絡を受けた後に、永久抹消登録申請または解体届出の手続の際、それらの申請書と一体の様式の還付申請書を運輸支局等の窓口へ提出します。永久抹消登録申請や解体届出を済ませた後に、還付申請だけを行うことは原則としてできません。
- 対象にならない場合: 輸出した場合、売却した場合(下取りを含む)、盗難の場合は、還付を受けられません。
- 受け取れる人と時期: 還付を受けられるのは使用済自動車の最終所有者で、自動車重量税を実際に納付した人かどうかは問いません。還付申請書を窓口へ提出してから支払われるまで、おおむね2か月半程度かかります。
見積書との関係では、還付の対象は自動車重量税です。車検の見積にある自賠責保険料や整備費用など、ほかの項目がどうなるかはこの制度の対象外なので、加入先・依頼先に確認してください。個別の車の還付額の判定や、解体・廃車をすべきかどうかの判断はこのサイトではできません。手続の詳細は運輸支局等にご確認ください。
出典: 国税庁「No.7193 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」(令和8年4月1日現在法令等)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7193.htm、国税庁「D8-1 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付申請手続」https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/jidoshajuryo/01.htm、国税庁「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度について(よくあるご質問)」https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/jidoshajuryo/qa/02.htm(確認日2026-09-22)。
自賠責保険料(自動車損害賠償責任保険)
すべての自動車に加入が法律で義務付けられている強制保険の保険料。車検の際に、次の車検までの期間(継続検査は通常24ヶ月)分をまとめて支払います。2026年11月1日の始期から保険料が変わる点は自賠責保険料の改定で確認できます。
法定費用
検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料の3つを合わせた呼び方。金額は法律・制度で決まっており、どの業者で車検を受けても同じです。車種ごとの金額は車検の法定費用 車種別早見表で確認できます。
地域による差はあるか: 検査手数料(国の政令で決まる)と自動車重量税(国税)は全国一律です。自賠責保険料は、沖縄県・離島地域を除く本土内では一律の料率ですが、沖縄県・離島地域は別の料率が設定されています。このサイトの計算は、離島以外の地域(沖縄県を除く)を前提にしています(一次情報の出典参照)。
一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(JASPA、日整連)は、見積書の説明の中でこの3つを合わせて「諸費用」と呼んでいます。見積書に「諸費用」という項目名がある場合も、内容はここでいう法定費用と同じです(出典: JASPA「諸費用」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_09.html、確認日2026-09-25)。見積書に消費税額の表示があるかどうかも、この3つとそれ以外とで扱いが分かれます。詳しくは車検の見積書と消費税を参照してください。
保安基準適合証
指定を受けた民間工場(指定工場)が、車両が国の保安基準に適合していることを確認して発行する書類。この書類を提出することで、運輸支局での現車提示・検査を省略できます。見積書に「保安基準適合証発行」という項目がある場合、指定工場での車検であることを示します。交付の条件や有効期間は保安基準適合証・保安基準適合標章とはにまとめています。
限定自動車検査証(再検査を受けるための書類)
継続検査で保安基準に適合しない箇所が見つかったとき、検査官にその旨を伝えて所定の窓口へ申請書類を出すと交付を受けられる書類です。交付を受けると、不適合だった箇所を整備したうえで、あらためて審査を受けられます。ただし、新車の新規検査、予備検査、構造等変更検査などでは、この書類は交付されません。
- 有効期間: 発行日を入れて最大15日間です。車検証の有効期間を超えて運行することはできません。有効期間内に再申請しない場合は、あらためて全ての審査を行います。
- 当日の再入場: 限定自動車検査証とは別に、1回の申請につき当日の審査時間内なら、初回を含めて3回まで審査を受けられます。3回までに適合しなかった場合は、再申請をして受検することができ、この場合は新たに検査手数料が必要です。不適合になった翌日以降に再申請する場合も、新たに検査手数料が必要です。
- 受け方は2通り: (1) 指定整備工場で整備と検査を受けて「限定保安基準適合証」を出してもらい、限定自動車検査証と一緒に運輸支局等へ提出する方法です(継続検査では現車の持ち込みは不要)。(2) 認証整備工場や自分で整備をして、運輸支局等へ車を持ち込み、不適合だった箇所の審査を受ける方法です(検査の予約は不要)。
- 検査手数料(令和8年4月1日現在、普通自動車・小型自動車、OSS申請を除く継続検査): 限定自動車検査証で持込検査を受ける場合は2,100円(検査登録印紙600円と自動車審査証紙1,500円)、限定自動車検査証と限定保安基準適合証を提出する場合は1,900円(検査登録印紙1,500円と自動車審査証紙400円)です。軽自動車の手数料は、この一覧では確認していません。
不合格後の3つの道(当日の再入場・限定自動車検査証・後日の再申請)の比較は、車検に不合格になったらにまとめています。検査標章の扱いは検査標章(車検ステッカー)の貼り方と再交付を見てください。
見積書との関係では、再検査になると「整備費用」(業者ごとに異なる)と「検査手数料」(法定)が別々にかかりうる、と分けて考えると行を仕分けしやすくなります。整備工場に払う整備費用は、上の検査手数料には含まれません。交付の可否や必要書類など個別のケースは、受検する運輸支局・検査場に確認してください。機構の解説ページなど他のページとは金額が異なる場合があるので、金額は日付つきの手数料一覧で確認してください。
出典: 自動車技術総合機構「再入場(不適合の場合)」https://www.naltec.go.jp/business/inspection/howto/flow/failure.html、関東運輸局「登録・検査手数料一覧表 令和8年4月1日現在」https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000109105.pdf(確認日2026-09-21)。検査手数料の一覧は一次情報の出典も参照してください。
認証工場
地方運輸局長の「認証」を受けた、分解整備を行うことができる工場。車検の際は、運輸支局・自動車検査登録事務所等へ車両を持ち込んで検査を受けます。一次情報の出典参照。指定工場との違いは認証工場と指定工場の違いにまとめています。
指定工場
認証工場のうち、設備・技術・管理組織等が一定の基準に適合しているとして地方運輸局長が指定した工場(「民間車検場」とも呼ばれます)。自動車検査員が検査を行い保安基準適合証を交付でき、この適合証により運輸支局への車両持ち込みを省略できます。違いの詳細は認証工場と指定工場の違いにまとめています。指定工場は認証工場の一種で、両者は別々の分類ではありません。一次情報の出典参照。
OSS申請(ワンストップサービス)
自動車の新規登録・変更登録・継続検査などの手続きを、インターネット上で一括して行える電子申請システム。OSS申請を使うと、窓口申請より検査手数料が安くなる場合があります。見積書に「OSSシステム利用料」などの行があるときは、このサイトでは、検査手数料の内訳ではなく、OSSの代理申請に関わる費用として扱います。日整連の資料では代理申請システムの利用件数1件ごとに料金が定められており、版によって金額が変わっています。詳しくは整備項目の参考情報を参照してください。
自動車検査証(車検証)
車両ごとに交付される、検査結果と車両情報を記載した証明書。見積の項目チェックで入力する車両情報は、車検証に記載されている次の項目名に対応しています。
- 車両重量・車両総重量: 重量税の計算に使う車両重量が記載されています。
- 初度登録年月: 車が初めて登録された年月。ここから経過年数(13年・18年の判定)を数えます。
- 有効期間の満了する日: 車検の有効期限(この日までに次の車検を受ける必要があります)。電子車検証では券面に表示されません(下記参照)。
見積書の車両情報欄の項目と金額の行の対応は車検見積書の車両情報欄の読み方にあります。
電子車検証の場合: 電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したもので、券面には、変更登録等による記載事項の変更を伴わない基礎的情報だけが記載され、そのほかの車検証情報はICタグに格納されます。車両重量・車両総重量、初度登録年月/初度検査年月、車台番号は券面に記載されているので、見積の項目チェックの入力に使う車両重量と初度登録年月は券面で確認できます。一方、自動車検査証の有効期間は券面に表示されず、ICタグにのみ記録されています(所有者の氏名・住所、使用者の住所、使用の本拠の位置、帳票タイプも同様です)。ICタグの情報は、汎用のICカードリーダや、読み取り機能付きのスマートフォン・タブレット(Android端末のみ)で参照できます。券面の二次元コードでは有効期間だけが確認できず、車検証閲覧アプリの読み込みに二次元コードは使えません(ICタグを読み取る必要があります)。車検証閲覧アプリの使い方の詳細は、下の出典ページから案内されています。
出典: 国土交通省「電子車検証について」(自動車検査登録総合ポータルサイト)https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/user/about/(確認日2026-09-22)。
技術情報管理手数料
令和3年10月1日から、検査の際に自動車技術総合機構へ支払う法定手数料として加わった、1台あたり一律400円の手数料。既存の検査手数料と併せて納付し、OBD検査の対象車でなくても負担します。工賃ではありません。詳しくは整備項目の参考情報を参照してください。
車検の見積書と消費税
見積書の行によって、消費税がかかる行とかからない行が混在します。どちらに当たるかは、業者ごとの違いではなく、消費税法上の区分によって決まります。
- 検査手数料: 国・独立行政法人自動車技術総合機構・軽自動車検査協会が法令に基づいて徴収する法定手数料です。国税庁は、国や地方公共団体などが法令に基づいて行う「検査」等の事務にかかる法定の手数料を消費税の非課税取引としており、検査手数料はこれに該当します。
- 自賠責保険料: 保険料です。国税庁は、保険料を対価とする役務の提供を消費税の非課税取引としており、自賠責保険料もこれに該当します。
- 自動車重量税: 車検の際に課される国税です。消費税がかかるのは「事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等」に限られ、税金の納付はこれに当たらないため、消費税の対象外(不課税)となります。
- 整備費用・車検基本料・部品代: 整備業者が点検・整備という役務の提供や部品の販売の対価として請求するものなので、消費税の課税取引です。
見積書に法定費用の行だけ消費税額の表示が無いことがあるのは、上記の非課税・不課税に当たるためです。なお、国税庁の質疑応答事例には、司法書士が依頼者の代わりに登録免許税や登記手数料を立て替えて納付し、その立替金であることを明らかに区分して請求・受領する場合は、報酬に含まれないものとして扱えるという考え方が示されています。車検業者が法定費用を代理収受する場合について国税庁が直接解説したものではありませんが、法定費用を区分して記載する見積書の実務は、この考え方と整合的です。
このサイトでできること・できないこと: ここで説明しているのは消費税法上の区分の一般的な考え方です。個別の見積書の消費税の表記(税込・税別の書き方、内訳の示し方)が正しいかどうかの判定はできません。合計欄の見方は車検見積書の合計欄の読み方を参照してください。表記に疑問がある場合は、見積を出した業者に確認してください。
出典: 国税庁「No.6201 非課税となる取引」(令和8年4月1日現在法令等)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6201.htm、国税庁「No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6157.htm、国税庁「No.7192 自動車重量税のあらまし」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7192.htm、国税庁 質疑応答事例「嘱託者から受領する立替税金、手数料等の取扱い」https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shohi/14/08.htm(いずれも確認日2026-09-26)。
見積書の行は法定費用か、業者が決める費用か(早見表)
見積書に並ぶ行を、金額が法令・制度で決まる法定費用と、業者が自社で設定する費用に分けた早見表です。区分は、このサイトの見積の項目チェックの仕分けと同じ語を使っています。
| 見積書の行 | 区分 | 金額を決めるもの | 詳しい説明 |
|---|---|---|---|
| 検査手数料 | 法定費用 | 国の政令(どの業者でも同じ) | 検査手数料 |
| 自動車重量税 | 法定費用 | 国税(どの業者でも同じ) | 自動車重量税 |
| 自賠責保険料 | 法定費用 | 保険料率(離島以外は全国一律) | 自賠責保険料 |
| 技術情報管理手数料 | 法定手数料(工賃ではない) | 国の法定手数料(1台一律) | 技術情報管理手数料 |
| 車検基本料・車検代行手数料 | 業者が設定する費用 | 業者ごとの価格設定 | 車検基本料 |
| 代行手数料(検査代行手数料) | 業者が設定する費用 | 業者ごとの価格設定 | 代行手数料 |
| 点検整備費用(基本点検技術料・整備技術料・部品、油脂代・エンジン、下廻り洗浄料) | 業者が設定する費用 | 業者ごとの価格設定 | 点検整備費用 |
12ヶ月点検・2年ごとの点検・車検のどれに関わる行かは範囲の違いの対応表で比べられます。この表の行を、確認する点とあわせて並べたチェックリストは車検見積書の費目チェックリストにあります。
JASPAは、車検時に点検・整備料金のほかに必要な「諸費用」として、自動車重量税・自賠責保険料・検査手数料の3つを挙げています。基本点検技術料・整備技術料・部品、油脂代・検査代行手数料・エンジン、下廻り洗浄料は、同じ解説の中で点検・整備や代行の料金として別に説明されています。見積書の行の名前が上の表にないときは、業者に何の費用かを確認してください。
見積書の読み方の例(行の名前は業者ごとに違うため、あくまで仕分けの考え方を示す記載例です):
| 見積書の記載例 | 仕分け結果 | 確認すること |
|---|---|---|
| 検査手数料 | 法定費用 | 法定費用早見表の金額と同じか |
| 自動車重量税・自賠責保険料 | 法定費用 | 車両区分・重量・年式の前提が合っているか |
| 検査代行手数料 | 業者が設定する費用 | 車検基本料に含まれていないか(二重に載っていないか) |
| 基本点検技術料・整備技術料 | 業者が設定する費用 | 何の作業の料金かを業者に確認する |
実際の見積書を行ごとに仕分けるときは、車検の見積書で確認する5点を参照してください。仕分けの根拠は下の出典(JASPAの料金項目の説明)です。
出典(いずれも確認日2026-09-25): JASPA「諸費用」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_09.html、JASPA「検査代行手数料」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_06.html。各用語の根拠は本ページの各項目の出典欄を参照してください。
12ヶ月点検・2年ごとの点検・車検の範囲の違い(見積の行との対応表)
見積書の行が、1年ごとの点検(12ヶ月点検)、車検の年の2年ごとの点検、車検(継続検査)のどれに関わるかを並べた表です。「法定の合否基準」を示す表ではなく、見積の行を読むための参考情報です。
| 見積書の行・書類 | 12ヶ月点検(1年ごと・29項目) | 2年ごとの点検(60項目・車検の年) | 車検(継続検査) |
|---|---|---|---|
| 点検の項目数 | 29項目 | 1年ごとの29項目を含む計60項目 | 点検項目数の定めはなく、国土交通大臣が保安基準に適合するかを検査する(道路運送車両法第62条) |
| 基本点検技術料 | 点検を行う料金 | 点検を行う料金。12ヶ月点検の行と別に2行載っていないか確認する | 検査そのものの料金ではない(検査手数料は別の行) |
| 整備技術料・部品、油脂代 | 点検で見つかった箇所や、依頼した整備の料金 | 同左 | 同左(法定費用ではなく業者が設定する費用) |
| 検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料 | かからない | かからない | かかる(法定費用) |
| 点検整備記録簿 | 点検の結果を記録し、保存する | 同左 | 検査で提示する(記載事項と提示の根拠) |
点検項目数は、国土交通省が自家用乗用車・軽自動車の定期点検として示している数です。行ごとの区分は上の早見表、12ヶ月点検の見積書の行の意味は12ヶ月点検の見積書の項目の読み方、点検費用が重複していないかの確認点は12ヶ月点検の見積チェックにあります。点検の費用が妥当かどうか、整備が必要かどうかは、このサイトでは判定しません。
1年ごと29項目・2年ごと60項目の具体的な点検項目は定期点検の項目一覧、見積書の1行ごとの仕分けは仕分け早見表で確認できます。
出典(確認日2026-10-06): 国土交通省「点検整備の種類」https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/、道路運送車両法第48条・第62条(e-Gov法令検索)、JASPA「基本点検技術料」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_02.html。
工賃・部品代に関わる用語(業者ごとに異なる)

車検基本料(車検代行手数料)
車検を代行する業者が請求する基本的な作業費用。点検、書類作成、運輸支局への持ち込み等の手続きに対する対価で、金額は業者ごとに異なります。
点検整備費用
車検に合わせて行う点検・整備作業に対する工賃。法定費用ではなく、業者ごとに設定されています。一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(JASPA、日整連)は、見積書の説明の中でこの工賃をさらに次のように分けて説明しています。
- 基本点検技術料: 国が定める定期点検の項目を点検し、車の状態を確認するための技術料。整備の要否にかかわらず、点検を受けるだけでかかります。
- 整備技術料: 点検の結果、保安基準に適合しない(またはその恐れがある)箇所を直すため、または利用者が別途依頼した整備を行うための技術料。
- 部品、油脂代: 整備で使う部品・油脂類の代金。
- エンジン、下廻り洗浄料: より正確な点検・整備をするための準備として、エンジンや下廻りの汚れを洗浄する費用。見積書で別項目になっている場合があります。
見積書がこれらに分かれている場合、「基本点検技術料」は点検を受けるだけでもかかる費用、「整備技術料」「部品、油脂代」は不具合が見つかった箇所や依頼した整備にだけかかる費用、と読み分けられます。逆に、これらをまとめて「点検整備費用」「点検整備代」のような1行で請求する業者もあります。「部品、油脂代」に含まれる12品目は車検見積書の「部品、油脂代」に並ぶ12品目と役目で確認できます。
見積書に「整備工賃」「書類作成費」「テスター料」「廃油処理料」といった行名がある場合、JASPAの説明資料で定義を確認できたのは次の2つの対応までです。「整備工賃」は上の整備技術料に近い行で、不具合箇所や依頼した整備の作業料金です。「書類作成費」は、運輸支局等での車検証の更新手続きを代行する費用である「検査代行手数料」(代行手数料)と同じ意味で使われているかを、業者に確かめてください。「テスター料」「廃油処理料」はJASPAの説明資料に定義が見当たらないため、行名だけでは分類できません。業者に何の作業の料金かを聞いてください。
工賃欄の読み方は車検見積書の工賃欄の読み方、「要交換」「推奨」などの優先度表示は整備行の優先度表示の読み方、ブッシュ・マウント・ベアリングのように部品名だけの行は部品名だけの行の読み方、フロントガラスの補修・交換の行はガラスの行の仕分けで説明しています。
出典(いずれもJASPA、確認日2026-09-25): 基本点検技術料、整備技術料、部品、油脂代、エンジン、下廻り洗浄料。
代行手数料
車検の手続き(申請書類の作成、運輸支局への提出等)を代行することに対する手数料。車検基本料に含まれている場合と、別項目で請求される場合があります。JASPAは、これを「検査代行手数料」として「お客様に代わって運輸支局等に出向き、車検証(自動車検査証)の更新手続きを行うための料金」と説明しています(出典: JASPA「検査代行手数料」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_06.html、確認日2026-09-25)。
標準作業時間
作業ごとに「標準の作業時間」を定めた資料のことです。日整連(JASPA)の標準作業点数表では、実務経験3年程度の三級整備士が1人で行うことを標準とし、6分を0.1時間として表し、標準作業時間に換算係数を掛けたものを標準作業点数としています。定期点検(車検を含む)と一般整備が対象です。見積書に作業時間や点数が書かれていても、この点数表を使っているかは依頼先に聞かないと分かりません。工賃欄の読み方は車検見積書の工賃欄の読み方と確認する点にまとめています。
出典(確認日2026-10-12): 日整連標準作業点数表「点数表ご利用の前に」。
レバーレート(時間単価)
整備工場が作業1時間あたりの工賃として設定する単価を指して、業者や業界の解説で使われる呼び方です(レーバーレートと書かれることもあります)。このサイトが確認した国土交通省・日整連の資料には、この語の定義は見つかっていません。上の用法は業界の解説での使われ方であり、公的な定義ではありません。
参考として、国土交通省の事故車修理(車体整備)の標準作業時間調査の資料には、修理工賃の一般的な計算式として「標準作業時間 × 工賃単価」が書かれています。これは事故車修理についての記載で、車検の見積にそのまま当てはまると確認したものではありません。単価の金額は業者ごとに異なり、このサイトは相場を示しません。見積書に作業時間や単価が書かれているときは、標準作業時間のどの資料に基づくか、単価はどこに掲示されているかを依頼先に聞くと確認できます。工賃欄の見方は車検見積書の工賃欄の読み方にまとめています。
出典(確認日2026-10-12): 国土交通省物流・自動車局自動車整備課「車体整備(事故車修理)の標準作業時間調査(調査方法)」https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002008052.pdf。
代車・引取納車・洗車などの付帯サービス費用
見積書に、代車の費用、車を引き取って納めに来る引取納車の費用、洗車の費用といった行が載ることがあります。これらは検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料の法定費用ではなく、点検整備で使う部品代・工賃でもない、業者が自社のサービスとして設定する費用として仕分けます。
- 法定費用との違い: JASPAが車検時の諸費用として挙げているのは自動車重量税・自賠責保険料・検査手数料の3つです(早見表)。代車・引取納車・洗車はこの3つに入りません。
- 金額: このサイトが確認した公的資料の範囲では、これらの料金額を定めた規定は見つかっていません。無料の業者も有料の業者もあるため、金額は見積書の記載と業者への確認で判断します。
- 確認すること: 何のサービスの料金か、利用を頼んだ覚えがあるか、車検基本料に含まれていないか(二重に載っていないか)。
下回りやエンジンの洗浄料は点検整備費用の一部として説明している点検整備費用の項目で、洗車とは別の行です。見積の項目チェックでは、これらの行を法定費用でも工賃・部品代でもない業者設定の費用として表示します。2社の条件を揃えるときは代車料・引取納車料の比較表を使えます。
出典(確認日2026-10-08): JASPA「諸費用」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_09.html。JASPAの料金項目の解説(fee01_02〜10)に代車・引取納車・洗車の記載がないことは同日に確認しました。
概算見積書(整備事業者の見積書の交付と追加整備の承諾)
車検や定期点検を整備工場に頼むときに受け取る見積書は、道路運送車両法施行規則第62条の2の2(自動車特定整備事業者の遵守事項。道路運送車両法第91条の3に基づく)で、認証工場などの自動車特定整備事業者が守る事項として定められています。国土交通省の案内も、整備工場に車検を依頼する場合は、点検整備料金の概算や法定費用等を記載した概算見積書が交付されると説明しています。
遵守事項のうち見積と料金に関わるもの(定期点検整備の作業を行う事業場が対象):
- 見積書の交付: 依頼者に、必要となると認められる整備の内容と、その整備の必要性を説明し、料金の概算見積りを記載した書面を交付するか、これを記録した電磁的記録を提供します。国土交通省の指導要領では、この説明は受入点検等を行った後に行うものとされています。
- 追加整備の承諾: 見積りを渡した後、作業の途中で見積金額が変わる整備の必要性が新たに見つかった場合は、あらかじめ依頼者の了解がある場合を除き、原則として追加整備の内容と変更後の概算見積りを依頼者に連絡し、承諾を得たうえで作業を行うものとされています(指導要領)。事業者は、手元の控えに承諾年月日・必要となった整備の内容・変更後の概算見積りの額を記載または記録しておきます。
- 料金の請求: 行っていない点検・整備の料金を請求すること、依頼されていない点検・整備を不当に行ってその料金を請求することは、してはならないとされています。指導要領は後者を、依頼された点検・整備の作業と技術的にみて関連性がないと認められる作業を行い、その料金を請求することと説明しています。
- 料金の掲示: 点検・整備の作業の料金を事業場で依頼者の見やすいように掲示し、自ら管理するウェブサイトにも掲載します。ただし、自動車特定整備事業に常時使用する従業員の数が5人以下の場合と、自ら管理するウェブサイトを持っていない場合は、ウェブサイトへの掲載の対象外です。指導要領では、掲示する料金は自動車の種類を区分して点検時期別に記載し、その料金で行う作業の内容を明確にするものとされています。
見積書で確かめること: 受け取った見積書の行を、見積の項目チェックで法定費用と工賃・部品代に分けると、車検の後の請求額が見積から増えたときに、増えたのがどの行かを見比べられます。増えた行が工賃・部品代で、作業の途中で連絡や承諾の確認が無かった場合は、その整備の内容と承諾の有無を依頼先に確認する手がかりになります。点検と車検の料金の区分は車検・12ヶ月点検の見積対照表をご覧ください。
追加整備を勧められたときの確認の順番は見積にない追加整備を勧められたときの確認の順番(質問の例つき)に、見積書の作業の言葉は見積書の作業の言葉の意味に、見積書の部品の種類は見積書の部品の種類(純正・優良・リビルト・中古)に、合計欄の読み方は車検見積書の合計欄の読み方に、タイヤ・ブレーキホース・排気管の点検と交換の別は点検と交換の別にまとめています。費目名の別名は費目名の別名対応表にあります。
吸気・点火まわりの部品、初回車検との違い、ハイブリッド車・電気自動車の見積は、エアクリーナー・エアコンフィルター・スパークプラグの交換と定期点検の別、初回車検(新車3年)と2回目以降の車検の見積の違い、ハイブリッド車・電気自動車の車検見積の仕分けで確認できます。
見積書を受け取ったときの確認点の一覧は、車検の見積書で確認する5点にまとめています。異音・振動・ガタなどの症状から見積の交換提案の行を探すときは症状から見積の交換提案の行を引く逆引き表が使えます。
このサイトでできること・できないこと: ここで説明しているのは、法令と国土交通省の指導要領に書かれている事業者の遵守事項です。個別の請求が遵守事項に反するかどうかの判定はできません。
出典: e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」第62条の2の2https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800074、国土交通省「自動車整備事業の取扱い及び指導要領」第3 自動車特定整備事業者の遵守事項等https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001899927.pdf、国土交通省「車検の費用の基礎知識」https://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/sikumi/houteihiyou.pdf(いずれも確認日2026-09-28)。
車検の種類に関わる用語

継続検査(いわゆる「車検」)
既に登録されている自動車が、引き続き保安基準に適合しているかを確認する検査。新車の場合は初回が登録から3年後、以降は2年ごとに受ける必要があります。このサイトの法定費用計算は、この継続検査を前提にしています。受けられる時期と有効期間の数え方は車検を受けられる時期と有効期間を参照してください。検査で不適合になった場合の再検査については、限定自動車検査証の項を参照してください。有効期間を過ぎた場合は車検切れで公道を走ると、自分で検査場へ持ち込む場合はユーザー車検の予約と受検前の準備に整理しています。自動車税が未納だと継続検査を受けられない点は車検と自動車税の納税確認で確認できます。
新規検査
新車の購入時など、まだ登録されていない自動車を新たに登録する際に受ける検査。法定費用の金額体系が継続検査とは一部異なります(一次情報の出典参照)。
12ヶ月点検(法定点検)
道路運送車両法第48条・自動車点検基準第2条に基づき、自動車の使用者に義務付けられている定期点検(罰則規定はなし)。車検(継続検査)とは別に、自家用乗用車では年1回受けることが求められています。点検項目数は29項目(国土交通省で確認、確認日2026-10-12)。12ヶ月点検の見積チェックで、見積の項目ごとに法定基準の有無を確認でき、見積書の各行の意味は12ヶ月点検の見積書の項目の読み方で確認できます。また、12ヶ月点検・車検・自動車税の時期を一緒に確認できる早見表もあります。
OBD検査・OBD点検
「OBD検査」は、令和6年10月1日(輸入車は令和7年10月1日)から車検に加わった、検査用スキャンツールで故障情報(特定DTC)の有無を確認する検査で、令和3年10月1日(輸入車は令和4年10月1日)以降のフルモデルチェンジ車が対象です。「OBD点検」は、定期点検の項目として令和3年10月1日に加わった「車載式故障診断装置の診断の結果」の点検で、12月ごとに行うとされています。どちらも料金は整備工場ごとに異なります。見積の行の仕分けはOBD検査の対象車の見分け方と見積の診断・修理の行の仕分けを、詳しくは整備項目の参考情報を参照してください。
点検整備記録簿
記録簿に書かれる点検結果の記号は点検結果の記号と見積書の行の対応で説明しています。車を受け取るときに記録簿を含めて何を確かめるかは引き取り時の書類の確認、自分で確かめられる日常点検との違いは日常点検と定期点検・車検の違いにまとめています。
12ヶ月点検・24ヶ月点検(車検時の点検)で確認する具体的な点検項目が示されている記録簿。国土交通省の解説ページによると、自動車メーカーが交付する「メンテナンスノート」に添付されているのが一般的です(出典: 国土交通省「点検整備の種類」https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/、確認日2026-10-12)。点検を受けた業者は、この記録簿に点検結果を記入して使用者に渡すことが一般的です。記載事項・保存期間・車検での提示の根拠は点検整備記録簿の記載事項・保存期間・車検での提示で条文を確認できます。
前検査(後整備)
車検の前に定期点検整備を行わず、車検の後に定期点検整備を行うことを、国土交通省は「前検査(後整備)」と呼んでいます。
前検査で車検を受けた後に起きること(国土交通省の案内による):
- 車検時に定期点検整備記録簿が確認され、前検査で車検を受けたユーザーには、定期点検整備を行う必要があることを伝え、車検後の実施を確かめるためのアンケートはがきが届きます(軽自動車は、国土交通省の依頼で軽自動車検査協会が発送)。
- 平成26年2月(軽自動車は平成27年1月)から、車検証の備考欄に定期点検整備の実施状況が記載されています。車検時に確認した実施状況をもとに記載され、変更はできません(電子車検証ではICタグに記録)。
- 令和2年4月1日から、前検査で受検した車両(二輪車、被けん引車、前面ガラスの無い大型特殊自動車を除く)は、検査標章(車検シール)の裏面の余白に注意喚起文が記載されます(詳しくは検査標章(車検ステッカー)の貼り方・有効期間・再交付手数料参照)。後日の訂正には対応していません。
見積書で確かめること: 車検の見積に、24ヶ月点検(定期点検整備)の料金の行があるかを見ると、点検整備を車検の前に行う見積かどうかを依頼先に確認する手がかりになります。点検整備の料金を含まない見積で車検を受けた場合は、車検の後に定期点検整備を受ける必要があります。点検と車検の料金の区分は車検・12ヶ月点検の見積対照表、点検の位置づけは12ヶ月点検と点検整備記録簿の項をご覧ください。見積の行の出方を並べた表は前検査(後整備)の見積の行の出方にあります。
出典: 国土交通省「車検時の点検整備実施状況のお知らせ」https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t3/t3-3/(確認日2026-09-27)。
見積書で見かける表示・書類の語
検査標章(車検ステッカー)
継続検査に合格した車の前面ガラスの内側に貼り、年と月で有効期間の満了時期を示す表示です。再交付を受けるときの手数料は国に払うもので、整備工場の整備費用とは別です。貼る場所・見方・再交付の手続きは検査標章の貼り方・有効期間・再交付手数料で確認できます。
保安基準適合標章
指定工場が、自動車検査員の証明にもとづいて交付する表示で、有効期間は検査をした日から15日間です。継続検査に合格したあとに貼る検査標章とは別のものです。交付の条件や見積書の行との関係は保安基準適合証・保安基準適合標章とはにあります。
車検整備付き
主に中古車の販売で使われる表示で、定期点検整備を付けて販売することを指します。公取協の分け方では、整備費用は車両価格に含まれ、自賠責保険料・重量税・検査の証紙代などの法定費用は諸費用に入ります。見積書の見方は車検整備付きの中古車の見積と諸費用の分け方で確認できます。
初度登録年月
車検証に記載される項目で、その車が最初に登録された年月です。経過年数(13年・18年)の数え始めになり、重量税の行の区分に関わります。見積書の車両情報欄との対応は車検見積書の車両情報欄の読み方にあります。
自賠責保険基準料率表
自賠責保険料の金額を、車種と保険期間ごとに定めた料金表です。保険期間の始期が2026年11月1日以降の契約から、新しい基準料率になります。新旧の金額と、車検の見積でどちらが使われるかの判断は自賠責保険料の2026年11月改定で確認できます。