日常点検と定期点検・車検の違い、見積の行のうち自分で確かめられる項目

日常点検は、使用者が自分で行う点検です。見積に出る行のうち、自分で見て確かめられるものと、工場でないと見られないものを仕分けます。

見積の行は、自分で見て確かめられる項目と工場でないと見られない項目に分かれる

点検の種類誰が行うか決まり
日常点検自動車の使用者(所有者や使っている人)。目視等で行う道路運送車両法第47条の2。走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期に、自動車点検基準の日常点検基準に沿って行う
定期点検(12ヶ月点検・24ヶ月点検)使用者に義務がある点検。実際の作業は整備工場に頼むのが一般的道路運送車両法第48条。自家用乗用車など第3号の自動車は1年ごと
車検(継続検査)検査場で、保安基準に適合しているかを見る検査(継続検査)点検の義務(第47条・第47条の2・第48条)とは別の規定。検査の費用は法定費用早見表

日常点検は見積に載る作業ではなく、使用者が普段に行うものです。見積で提案された行が日常点検の項目と重なるときは、自分でも確かめられる行かどうかを見分ける手がかりになります。

日常点検の根拠: 使用者の義務と、国土交通省の15項目

道路運送車両法第47条は、自動車の使用者に、点検をし、必要に応じ整備をして、保安基準に適合するよう維持する義務を定めています。第47条の2は、走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期に、国土交通省令の技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項を、目視等で点検することを求めています。点検の結果、保安基準に適合しなくなるおそれや適合しない状態があるときは、必要な整備をします。

国土交通省「安全な自動車に乗ろう!」の日常点検のページは、次の15項目を挙げています。

自家用乗用車は1日1回の点検が義務づけられる区分(法第47条の2第2項)ではなく、適切な時期に行う区分です。時期の決め方に回数や距離の数字は書かれていません。

見積に出る行と日常点検の項目の対応: 自分で確かめられる行・工場でないと見られない行

見積の行(例)日常点検の項目自分で見られること工場の作業になること
ウォッシャー液の補充ウィンド・ウォッシャ液の量液量が適当か。空でスイッチを入れるとポンプが壊れることがあると国土交通省は注意している補充そのもの(見積では「補充」の行になる)
タイヤの空気圧調整・点検タイヤの空気圧接地部のたわみを目で見る。判断できなければタイヤゲージを使うゲージでの測定と調整
ランプ類(球切れ・点灯)ランプ類の点灯車を降りて、ヘッド・ウィンカー・ストップ・テールなどの点灯、レンズの汚れ・損傷を確かめる。灯火の行は灯火類の提案と見積の行球やレンズの交換、光軸の調整
ブレーキフルードの量・交換ブレーキ液の量リザーバ・タンクの液量が上限と下限の間か。減りが大きいときは整備工場に相談するよう国土交通省が案内している交換、漏れの原因の確認。ブレーキフルード・エンジンオイル
冷却水・バッテリー冷却水の量/バッテリ液の量リザーバ・タンクの上限・下限、バッテリ液のUPPER・LOWERの間か補充、液の成分、バッテリーの交換。冷却水・ワイパー・バッテリー
ワイパーゴム交換ワイパーの拭き取りの状態低速・高速の作動と、拭き取りの状態交換作業。部品はゴムの消耗品
エンジンオイル交換エンジン・オイルの量(汚れ)オイルゲージで量と汚れを見る交換と廃油の処理
タイヤの交換タイヤの亀裂・損傷、溝の深さ亀裂・損傷・異物を目で見る。溝は目視で気づいたら工場へ。タイヤ・ブレーキホース・排気管溝の深さの測定、交換
足まわり・排気・ブーツ類の点検日常点検の15項目に無い下回りは目視で確かめにくい定期点検の項目(一覧)

「自分で見られること」は日常点検の内容です。見積の行を自分でやれば足りるという意味ではありません。交換・補充・調整を工場に頼むかどうか、行の金額が妥当かどうかは判定しません。ワイパーやウォッシャー液の行が車検の合否の基準(保安基準)のどの条文にあたるかは、ワイパー・ホーンの見積の行と保安基準で確認できます。

日常点検と定期点検・車検の違い、見積での注意

このページでできること・できないこと

ここで示しているのは、日常点検の位置づけと項目、見積の行との対応の整理です。個別の車で整備が必要か、緊急かは判定しません。点検の方法の細部は、車の取扱説明書と国土交通省の案内で確かめてください。

出典(確認日2026-10-12):

よくある質問

Q. 日常点検と12ヶ月点検(定期点検)は同じものですか。

別の義務です。日常点検は道路運送車両法第47条の2に基づき使用者が目視等で行う点検で、定期点検は第48条に基づき、自家用乗用車などは1年ごとに行う点検です。項目も、日常点検基準と定期点検基準で別になっています。

Q. 日常点検の項目は何がありますか。

国土交通省は15項目を挙げています。ブレーキペダル・駐車ブレーキ・エンジンのかかり・エンジンの低速加速の状態、ウィンド・ウォッシャの噴射状態・ワイパーの拭き取りの状態、ブレーキ液・冷却水・エンジン・オイル・バッテリ液・ウィンド・ウォッシャ液の量、ランプ類の点灯・タイヤの空気圧・亀裂損傷・溝の深さです。

Q. 見積に「点検」とだけ書かれた行は、何の点検の料金ですか。

書面だけでは何の点検の料金か分からないことがあります。何の点検かを聞き、日常点検の項目だけを工場に頼んでいるのかを確かめます。提案された整備の緊急性は、このページでは判定しません。

このサイトは、車検の見積に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の車の点検整備の要否を判定・保証するものではありません。実際の扱いは整備工場と国土交通省の案内でご確認ください。