ATF・CVTフルード・デフオイルの交換が車検見積のどの行に出るか

ATF・CVTフルード・ミッションオイル・デフオイルの交換の行について、自動車点検基準にある点検の項目と、交換の行の違いを条文で仕分けます。

駆動系オイルの交換の行と、定期点検基準(別表第6)の項目の対応表

自動車点検基準の別表第6(自家用の乗用車・軽自動車などの1年・2年ごとの点検)にある駆動系オイルの項目は、トランスミッションとトランスファの「油漏れ及び油量」(1年ごと)と、デファレンシャルの「油漏れ及び油量」(2年ごと)です。項目は漏れと量の点検で、オイルの交換や交換の時期は書かれていません。条文はトランスミッションの方式(AT・CVT・MT)を分けて書いていません。

見積書の行(例)条文で名前がある項目(別表第6)点検の時期
ATF交換(AT車のオートマオイル)「油漏れ及び油量」(トランスミッション及びトランスファ)。交換は項目に無い1年ごと
CVTフルード交換同上。条文は方式を分けず「トランスミッション」と書く1年ごと
ミッションオイル・MTオイル交換(MT車)同上1年ごと
トランスファオイル交換(4WD車)「油漏れ及び油量」(トランスミッション及びトランスファ)1年ごと
デフオイル交換(前後のデファレンシャル)「油漏れ及び油量」(デファレンシャル)2年ごと
オイルシール交換・オイル漏れ修理(ミッション、デフ)「油漏れ」の点検は項目にあるが、シール交換や修理の作業は項目に無い1年ごと・2年ごと

別表第6の注で、この「油漏れ及び油量」の点検は、前回の点検から走行距離が1年当たり5千km以下の自動車は、前回の点検を行うべき時期に行わなかった場合を除き、行わないことができるとされています。見積書の点検料金に、この項目が含まれているかは、依頼先の見積の書き方によります。

見積書のどの行に出るか

日整連(日本自動車整備振興会連合会)の説明では、部品代と油脂代は「部品、油脂代」、交換する作業は「整備技術料」と、別の費目として説明されています。同じ説明の部品・油脂の例の中に「トランスミッション・オイル」があります(部品・油脂の12品目)。そのため、駆動系オイルの交換は、見積書で「オイルの代金」と「交換の作業料」の2行に分かれたり、1行にまとまったりして出ます。どちらの書き方かは依頼先によります。

確認の質問の例:「この行は、点検の結果の漏れや量の不足を受けた整備ですか、それとも距離や年数の目安での交換ですか。」「交換するオイルの種類は、取扱説明書で指定されたものですか。」「オイルの代金と交換の作業料は、それぞれいくらですか。」

見積の行の読み合わせ例(行の呼び名・点検の項目・依頼先に聞くこと)

見積書の行の呼び名(例)別表第6の点検の項目にあたるか交換の位置づけ依頼先に聞くこと
ATF交換・CVTフルード交換項目は「油漏れ及び油量」(1年ごと)。交換は項目に無い点検基準にない整備の行。法定費用ではない漏れや量の不足を受けた整備か、距離や年数の目安での交換か。指定のオイルか
デフオイル交換項目は「油漏れ及び油量」(2年ごと)。交換は項目に無い同上オイルの代金と交換の作業料は、それぞれいくらか
ミッションオイル点検項目にある(油漏れ及び油量)点検の行。基本点検技術料に含まれるか、別の行かは依頼先による点検料金に含まれているか。5千km以下の注の扱いはどうか
オイルシール交換(ミッション・デフ)油漏れの点検は項目にあるが、シール交換の作業は項目に無い点検で漏れが見つかった後の整備として出る行漏れの場所と程度は、点検整備記録簿のどの項目に書かれているか

この表は法定の合否基準を示すものではなく、交換が必要かどうかを判定するものでもありません。

関連ページ

ブレーキフルード・エンジンオイルの点検と交換の別はブレーキ・オイル類の点検と交換に、点検の項目の全体は定期点検の項目一覧に、勧められた整備を承諾する前の確認は見積にない追加整備を勧められたときの確認の順番にあります。MT車のクラッチ板・レリーズベアリング・クラッチフルードの行はMT車のクラッチまわりの見積の行にあります。走行距離が多い車の見積全体は古い車・走行距離の多い車の車検見積に出る整備項目で整理しています。

よくある質問

Q. ATFやデフオイルの交換は、車検の合格に必要ですか。

このページの表から、交換が車検の合否の条件になるとは読み取れません。自動車点検基準の別表第6にある駆動系オイルの項目は「油漏れ及び油量」の点検で、交換や交換の時期は書かれていません。交換時期の目安はメーカーの取扱説明書や整備書にあり、車種で大きく違います。

Q. 駆動系オイルの交換は、見積書でどの行に出ますか。

日整連の説明では、オイルの代金は「部品、油脂代」、交換の作業は「整備技術料」と別の費目です。そのため、オイルの代金と交換の作業料の2行に分かれたり、1行にまとまったりします。どちらの書き方かは依頼先によるため、それぞれの金額を確かめます。

Q. 駆動系オイルの交換は法定費用ですか。

法定費用ではありません。検査手数料・重量税・自賠責保険料とは別に、依頼先が設定する整備の費用です。

このページでできること・できないこと

ここで示しているのは、法令に書かれた点検の項目の範囲です。個別の車で駆動系オイルの交換が必要かどうか、見積書の金額が妥当かどうかは判定しません。別表第6以外(6か月ごとに点検する貨物車など)は、このページでは扱いません。

出典(確認日2026-10-08):

このサイトは、車検の見積に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の車の点検整備の要否を判定・保証するものではありません。実際の扱いは整備工場と国土交通省の案内でご確認ください。