点検・交換・修理・調整・締付・清掃・給油の意味(国土交通省の点検整備記録簿の説明)
見積書の作業の言葉の意味は、国土交通省関東運輸局の資料(点検整備記録簿のチェック記号の説明)に書かれています。この資料は「参考例」で、見積書の書き方を定めたものではありません。
| 作業の言葉 | 資料にある意味 | 資料にある作業の例 |
|---|---|---|
| 点検 | 点検の結果、異常がなかった。 | (例の記載なし) |
| 交換 | 部品、油脂、液類の交換作業 | ブレーキ・ライニングの交換、ホイール・ベアリングの交換 |
| 修理 | 摩耗、損傷などのため部品を修復する作業 | 電気配線の損傷の修理、タイヤのパンク修理 |
| 調整 | 機能維持のため、遊び、すき間、角度などを基準値に戻す作業。スキャンツール等で機能調整する作業も含む | ブレーキ・ドラムとライニングのすき間調整、クラッチ・ペダルの遊び調整 |
| 締付 | 緩んだ箇所を増し締めする作業 | ホイール・ナットの増し締め |
| 清掃 | 粉塵、油などによる汚れを取り除く作業 | ブレーキ・ドラム内の汚れの清掃、バッテリのターミナル部の清掃 |
| 給油 | 油脂、液類を補給する作業 | エンジン・オイルの補給 |
| 分解 | 点検又は整備が分解を伴って行われたとき、チェック記号を○で囲む | ブレーキ・ライニングの摩耗を点検した結果、異常なしの場合の記入 |
この表で、点検は異常の有無を見る作業、交換・修理・調整・締付・清掃・給油は点検の結果として行う作業という区別になっています。「交換」には部品の代金や油脂・液類の代金が伴い、「調整」「締付」「清掃」は部品を換えない作業です。
「脱着」は公的な資料に語義が見当たらない言葉
見積書に出ることがある「脱着」(取り外しと取り付け)は、国土交通省の資料や道路運送車両法施行規則でも、語として定義した箇所を確認できていません。施行規則第3条は、原動機・クラッチ・ブレーキの装置などを「取り外して行う自動車の整備又は改造」を分解整備として定めていて、「取り外し」はこの定めの中で使われている言葉です。
脱着の行は、何を取り外して取り付ける作業か(それ自体が目的の作業か、別の整備のために外す作業か)を、依頼先に聞いて確かめます。
見積書の行での出方の違い
- 点検の行:日整連の費目説明では、基本点検技術料が「国で定める定期点検項目を点検する料金」です(費目チェックリスト)。
- 交換の行:作業の料金(整備技術料)と、部品・油脂の代金(部品、油脂代)が別の行になっていることがあります。部品側の行は車検見積書の「部品、油脂代」で読みます。
- 調整・締付・清掃の行:点検の結果として行う作業です。点検料金に含まれるのか、別の行なのかは見積書の書き方によって違うため、12ヶ月点検の見積書の項目の読み方にある質問の例で確かめます。
- 点検と交換が別の行になる項目:点検の項目と交換の別は、ブレーキフルード・エンジンオイルと冷却水・ファンベルト・ワイパー・バッテリー、タイヤ・ブレーキホース・排気管で条文と照らして仕分けています。
どの言葉も、法定費用(検査手数料・重量税・自賠責保険料)ではなく、依頼先が設定する整備の行です。用語は用語集にもあります。
このページでできること・できないこと
作業が必要か、料金が妥当かは、このサイトでは判定しません。実際の見積書の書き方は依頼先ごとに違い、個別の行の作業内容は見積書の内訳か依頼先への確認で分かります。
出典(確認日2026-10-07):
- 国土交通省 関東運輸局「整備事業者向け資料」点検整備記録簿「チェック記号の意味と記入順位(参考例)」https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000273465.pdf
- e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」第3条https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800074
- 日本自動車整備振興会連合会「基本点検技術料」https://www.jaspa.or.jp/member/explanation/fee01_02.html
このサイトは、車検の見積に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の車の点検整備の要否を判定・保証するものではありません。実際の扱いは整備工場と国土交通省の案内でご確認ください。