不合格になった後の3つの道
自動車技術総合機構(車検の検査を行う国の機関)の案内によると、検査で保安基準に合わない箇所(不適合)が見つかったときは、その箇所を直してから、もう一度審査を受けられます。
| 道 | 期限・回数 | 検査手数料 |
|---|---|---|
| 当日の再入場 | 当日の審査時間内。1回の申請につき、初回を含めて3回まで | 機構の案内には、再入場で新たにかかる検査手数料の記載がありません |
| 限定自動車検査証を受けて再検査 | 限定自動車検査証の有効期間(発行日を入れて最大15日間)の中で再申請 | 下の表のとおり(普通自動車・小型自動車で1,900円または2,100円) |
| 後日の再申請 | 不適合になった翌日以降。限定自動車検査証の15日を過ぎた場合も同じ | 新たに検査手数料が必要。金額は車検の検査手数料の改定で確認できます |
どの道でも、整備工場に払う整備費用は、検査手数料とは別にかかります。
当日の再入場は、初回を含めて3回まで
不適合になったら、その場で点検・整備をして、検査コースに戻れます。検査ラインの入口にある申告ボタンか電話で、再入場であることを検査官に伝えます。
再入場できるのは当日の審査時間内だけです。1回の申請で再入場は2回までで、初回と合わせて3回です。3回までに合格しなければ、あらためて申請します。この場合は、新たに検査手数料が必要です。
限定自動車検査証を受けると15日の間に再検査できる
限定自動車検査証は、整備をして再検査を受けるために交付される書類です。道路運送車両法では、継続検査で保安基準に合わないと認めても、自動車の使用を止める必要があるときを除き、この書類を使用者に交付するとしています。
- 有効期間は15日: 法律に定めがあり、交付の日から数えます(発行日を入れて最大15日間)。
- 15日は走れる期間ではない: 国土交通省北海道運輸局の資料では、整備のために走れるのは、検査を申請した時点の自動車検査証の残りの有効期間内に限られます。車検証の期限が切れていたときは、臨時運行許可証が要ります。
- 期間内に再申請しない場合: あらためて全ての審査を受けます。
- 効力を失う場合: 車の長さ、幅、高さなど、登録に記録された構造に関する事項が変わると、限定自動車検査証は効力を失います。
- 交付されない検査: 機構の案内では、新車の新規検査、予備検査、構造等変更検査などでは交付を受けられません。
必要なときは、総合判定の検査官に伝えて、事務庁舎の窓口に申請書類を出します。受け方は次の2通りです。
| 受け方 | 検査手数料(普通自動車・小型自動車、令和8年4月1日現在) |
|---|---|
| 認証工場や自分で整備し、運輸支局等へ車を持ち込んで、不適合だった箇所の審査を受ける | 2,100円(検査登録印紙600円と自動車審査証紙1,500円)。検査の予約は不要 |
| 指定整備工場で整備と検査を受け、限定保安基準適合証をもらって、限定自動車検査証と一緒に提出する(継続検査では現車の持ち込みは不要) | 1,900円(検査登録印紙1,500円と自動車審査証紙400円) |
認証工場と指定工場の違いは認証工場と指定工場の違いで整理しています。軽自動車の手数料は、このページでは確認していません。軽自動車検査協会の案内で確かめてください。
機構の「再入場(不適合の場合)」のページには、改定前の金額(1,600円・1,800円など)が残っています。見積書の金額と合わないときは、日付の入った関東運輸局の手数料一覧を基準にしてください。
再検査になる車の割合(令和6年度)
北海道運輸局が令和7年10月に公表した調査では、持ち込み検査で受けた継続検査について、次のとおり数えています。
- 再検査: 検査を受けたときに不適合の箇所があったもの。全国では令和6年度に11.5%(令和4年度10.4%、令和5年度10.7%)。
- 不合格: 不適合の箇所があり、車検を更新できなかったもの。全国では令和6年度に1.8%(令和4年度1.6%、令和5年度1.7%)。
同じ資料に、北海道の令和6年度の再検査の内訳があります。灯火類の不適合(ヘッドライトの向きや明るさなど)が約36%、保安装置の不適合(ウォッシャーやクラクションの故障など)が約14%、車枠・車体の不適合(車体表示なし、ボディのさびによる腐食など)が約10%です。この内訳は北海道のものです。全国の内訳は、この資料では確認できません。
車検の見積書との関係
- 再検査になると、整備工場に払う整備費用(業者ごとに異なる)と、国に払う検査手数料(金額が決まっている)が、別々にかかることがあります。見積書では、この2つを分けて読むと仕分けしやすくなります。
- 見積書の費目の意味は用語集の限定自動車検査証と車検の見積書で確認する5点で確認できます。
- 法定費用の全体は車検の法定費用 車種別早見表、自分で検査場へ持ち込む場合の準備はユーザー車検の予約と受検前の準備にまとめています。
- 限定自動車検査証を受けたときの検査標章(車検ステッカー)の扱いは検査標章(車検ステッカー)の貼り方と再交付を参照してください。
このページでできること・できないこと
ここで示しているのは、法令と国の機関が公表した案内の内容です。個々の車がなぜ不適合になったかの判定や、整備費用の妥当性の判定はできません。限定自動車検査証を交付するかどうかは、検査を行う運輸支局・検査場が決めます。
出典(確認日2026-10-04):
- 道路運送車両法 第71条の2(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
- 自動車技術総合機構「再入場(不適合の場合)」https://www.naltec.go.jp/business/inspection/howto/flow/failure.html
- 関東運輸局「登録・検査手数料一覧表 令和8年4月1日現在」https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000109105.pdf
- 北海道運輸局「限定自動車検査証について」https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000247380.pdf
- 北海道運輸局「車検前の適切な点検・整備へのご協力をお願いします」(令和7年10月8日)https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000359695.pdf