運転支援装置のエーミング(カメラ・センサー調整)が見積に出たときの仕分け

見積書のエーミングの行が、どの作業に伴って出るのか、法令で誰が実施できる作業かを、施行規則と国土交通省の資料で確認しました。

エーミングの行が出る作業は、法令で認証を受けた事業者に限られる

エーミングは、前方のカメラやレーダーなど運転支援装置のセンサーの向きや位置を、基準に合わせて調整する作業です。ガラス交換のときだけでなく、バンパーやグリルの脱着、センサーの取り外しを伴う整備の後にも見積に出ることがあります。確認できた制度は次のとおりです。

項目資料の文言見積書の読み方
特定整備の定義道路運送車両法施行規則第3条第8号: 自動車の運行時の状態及び前方の状況を検知するためのセンサー、その情報を処理する電子計算機、センサーが取り付けられた車体前部又は窓ガラスの、取り外し・取付位置若しくは取付角度の変更・機能の調整を行う整備又は改造(かじ取り装置又は制動装置の作動に影響を及ぼすおそれがあるものに限る)は「電子制御装置整備」センサー、車体前部、窓ガラスのいずれかを触る作業は、エーミングが付く可能性がある行
国土交通省の説明資料「特定整備制度概要」: 衝突被害軽減制動制御装置(自動ブレーキ)や自動命令型操舵機能(レーンキープ)に用いる前方センシング用のカメラ等の取り外しや機能調整、そのカメラ等が取り付けられた車体前部(バンパ、グリル)と窓ガラスの脱着が対象。脱着の後はカメラ等の機能調整が必要になるため、と説明されているバンパーやグリルの脱着、ガラス交換の見積にエーミングの行があるのは、この説明と整合する
取り外しを伴わない作業同資料の注記: カメラを取り外さずに行う光軸調整など、取り外しを伴わない整備・改造は、自動運行装置(レベル3以上)を除き対象に含まれない旨が書かれているどの作業が対象かは、車と作業の内容で変わる。依頼先に作業の内容を聞いて確かめる
実施できる事業者地方運輸局長の認証を受けた自動車特定整備事業者(電子制御装置整備を行う認証区分)。詳しくは整備項目の参考情報のエーミング認証の有無は、依頼先の事業場に掲示された認証の案内や、認証・指定の制度のページで確かめる

エーミングの作業の工賃は、依頼先が設定する整備の費用で、法定費用(検査手数料・重量税・自賠責保険料)ではありません。金額の相場はこのページでは示しません。

見積書にエーミング・運転支援装置の行が出たときの仕分けと聞くこと

見積書の行仕分け聞くこと
エーミング・キャリブレーション・カメラ調整センサーの調整の作業。法定費用ではなく整備の行どの作業(ガラス交換、バンパー脱着、足まわり整備など)に伴う行か。車の何のセンサーが対象か
ガラス交換・バンパー脱着の行とエーミングの行脱着の行と調整の行は別の行。部品代・工賃の別も分ける(窓ガラスの見積の行)脱着の工賃にエーミングが含まれていないか、重なって数えられていないか
足まわり・アライメント調整の後の運転支援装置の点検調整や点検の作業の行。同じ名前の行でも、何を調べる作業かで仕分けが変わる(ホイールアライメントの行)調整の前後でセンサーの確認が必要な理由を、整備の記録で見せてもらえるか
運転支援装置の診断(スキャンツールによる点検)点検・診断の作業。法定費用ではない警告灯の点灯や不具合の記録に基づく診断か、見積作成時の確認か

車検の見積の項目全体の仕分けは車検見積書の費目チェックリスト、12ヶ月点検の見積の行は12ヶ月点検の見積項目にあります。ここでは、エーミングが必要かどうか、費用が妥当かどうかは判定しません。追加で勧められたときは追加整備を勧められたときの確認の順番を使います。

よくある質問

Q. 見積書のエーミングの行は、何のための作業ですか。

エーミングは、前方のカメラやレーダーなど運転支援装置のセンサーの向きや位置を、基準に合わせて調整する作業です。国土交通省の説明資料では、カメラ等が取り付けられた車体前部(バンパ、グリル)や窓ガラスの脱着の後は機能調整が必要になるため、と説明されています。法定費用ではなく、依頼先が設定する整備の行です。

Q. エーミングは、どの事業者でも行えますか。

センサーの取り外しや機能の調整などは道路運送車両法施行規則第3条第8号の「電子制御装置整備」にあたり、実施できるのは、地方運輸局長の認証を受けた自動車特定整備事業者(電子制御装置整備を行う認証区分)です。ただし、カメラを取り外さずに行う光軸調整など、取り外しを伴わない作業は対象に含まれない旨が資料の注記にあります。

Q. ガラス交換の行とエーミングの行が両方あるのは、二重に請求されているのですか。

脱着の行と調整の行は別の行です。部品代と工賃の別も分けて読みます。脱着の工賃にエーミングが含まれていないか、重なって数えられていないかを依頼先に聞いて確かめます。エーミングが必要かどうか、費用が妥当かどうかは、このサイトでは判定しません。

このページでできること・できないこと

ここで示しているのは、エーミングが特定整備として扱われる範囲と、見積書の行の仕分けの考え方です。個別の車でエーミングが必要かどうか、見積の金額が妥当かどうかは判定しません。12ヶ月点検や車検の点検項目として運転支援装置の点検が定められているかは、このページでは確認できていないため書いていません。

出典(取得・確認日 2026-10-12): e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」第3条、国土交通省「特定整備制度概要」。

このサイトは、車検の見積に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の車の点検整備の要否を判定・保証するものではありません。実際の扱いは整備工場と国土交通省の案内でご確認ください。