見積書の部品の種類は、純正・優良・リビルト・中古の意味(公的資料の定義)
国土交通省の資料(平成14年5月公表の「自動車のリサイクル部品の利用促進のためのガイドライン」)には、リビルト部品とリユース部品の定義があります。このうち、見積書で「中古部品」と書かれるものは、定義の上ではリユース部品か、品質確認をしていない解体部品にあたる可能性があります。
| 見積書の表記 | 公的な資料にある定義 | 部品代の行で確かめること |
|---|---|---|
| 純正部品 | 自動車メーカーが自社のブランドと流通ルートで供給する補修用部品(防衛省 航空自衛隊の整備仕様書の用語定義) | メーカー名・部品番号の記載の有無 |
| 優良部品 | 部品メーカー独自ブランドで供給する補修用部品で、日本自動車部品協会の自動車優良部品奨励制度により奨励されたもの、またはそれと同等の品質を有するもの(同仕様書の用語定義) | どこが供給する部品か、新品かどうか |
| リビルト品 | 使用済み自動車から取り外した部品を修理し、新品と同等の機能を持っているもの。供給事業者の保証がついているもの(国土交通省ガイドライン) | 保証の期間・内容。保証の対象は、リビルト部品では載せ換え工賃・運賃・代替品とされている |
| 中古部品(リユース部品) | 使用済み自動車から取り外して、必要な点検をし、要件を満たしたもの。供給事業者の保証がついているもの。上記以外の取り外し部品は「その他」 | 点検を経た部品か、保証の有無 |
純正部品と優良部品の定義は、国土交通省の資料ではなく、防衛省 航空自衛隊が車両の外注整備で使う共通仕様書の用語定義で確認しました。民間の見積書で同じ意味に統一されているとは限りません。見積書にこの表記があるときは、依頼先に、どのメーカー・どの供給元の部品か、新品か再生品かを聞いて確かめます。
部品代の行での見え方と、確かめる質問の例
部品の種類の違いは、部品代の行の品名や備考に出ることがあります。一つの見積書で、同じ部品でも種類によって単価が違う行が並ぶことがあります。次のように、行の例で読みます(金額は読み方を示すための例で、実際の相場ではありません)。
| 行の例 | 読み取ること |
|---|---|
| ブレーキ・パッド(前) 部品代 ○○円 | 種類の記載がありません。純正か社外か、新品かを質問します。 |
| オルタネータ(リビルト品) 部品代 ○○円 | 再生品です。保証の期間と、載せ換え工賃が保証の対象かを質問します。 |
| ドアミラー(中古) 部品代 ○○円 | リユース部品かどうか、点検済みか、保証の有無を質問します。 |
国土交通省のガイドラインは、リサイクル部品を使うときは自動車ユーザーへ説明すべき内容がある、という構成になっています。見積書の行に種類の記載が無いときは、書面に書き足してもらえるか聞けます。部品代の行の品目は「部品、油脂代」の12品目、作業の言葉は作業の言葉の意味、用語は用語集で説明しています。
部品の種類は、法定費用(検査手数料・重量税・自賠責保険料)ではなく、依頼先が設定する整備の行の中身です。どの種類を選ぶべきか、価格が妥当かは判定しません。
部品代の行の記載例(純正・優良・リビルト・中古の表記別)
表記ごとに、見積書の行の書き方と、行の横に書き足してもらうと確かめやすい内容を並べます(品名と書き方は読み方を示す例で、特定の業者の様式ではありません)。
| 表記 | 行の記載例 | 書き足してもらうと確かめやすい内容 |
|---|---|---|
| 純正 | ブレーキ・パッド(純正) 部品代 | メーカー名・部品番号。この2点で、メーカー供給の部品かどうかと、何の部品かを特定します。 |
| 優良 | ブレーキ・パッド(優良部品) 部品代 | 供給元の名称、新品か再生品か。 |
| リビルト | オルタネータ(リビルト) 部品代 | 保証の期間と、載せ換え工賃・運賃・代替品が保証の対象か。 |
| 中古 | ドアミラー(中古) 部品代 | 点検を経たリユース部品か、保証の有無。 |
表記が無い行は、上の表のどれに当たるかが読み取れないため、種類を聞いて書面に残してもらいます。
自分で用意した部品を工場に持ち込む場合の部品代・工賃・保証の行の変わり方は車検で部品を持ち込むときの見積の行の変わり方で通常の見積と並べています。
よくある質問
Q. 純正部品と優良部品の違いは、公的に決まっていますか?
道路運送車両法などの法令に定めは見つかっていません。防衛省 航空自衛隊の整備仕様書では、純正部品は自動車メーカーが自社のブランドと流通ルートで供給する補修用部品、優良部品は部品メーカー独自ブランドの補修用部品で日本自動車部品協会の優良部品奨励制度で奨励されたものまたは同等の品質のもの、と定義されています。見積書にこの表記があるときは、依頼先にメーカーと供給元、新品か再生品かを聞いて確かめます。
Q. リビルト品と中古部品は、何が違いますか?
国土交通省のガイドライン(平成14年)では、リビルト部品は取り外した部品を修理して新品と同等の機能を持たせたもの、リユース部品は取り外して必要な点検をし要件を満たしたものとされ、どちらも供給事業者の保証がつくものです。
Q. 見積書に「中古」とだけ書かれているときは、何を聞けばよいですか?
点検を経たリユース部品か、保証がつくかを聞きます。上記以外の取り外し部品は「その他」とされ、品質確認をしていない解体部品にあたる可能性があります。
このページでできること・できないこと
示しているのは、国土交通省の資料にある再生部品の定義です。ガイドラインは平成14年の資料なので、現在の業界の呼び方と違う場合があります。純正部品・優良部品の定義は防衛省の仕様書のもので、民間の見積書の表記とは違う場合があるため、見積書の表記は依頼先の説明で確かめます。
出典(確認日2026-10-19):
- 国土交通省「自動車のリサイクル部品の利用促進のためのガイドライン」(平成14年5月)https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/09/090524_.html、本文https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/09/090524/090524.pdf
- 国土交通省「自動車補修用リサイクル部品の現状と課題について」(解体部品の区別)https://www.mlit.go.jp/common/001043599.pdf
- 防衛省 航空自衛隊 千歳「現地外注整備共通仕様書(道路運送車両法適用市販型車両)」の用語定義(純正部品・優良部品) https://www.mod.go.jp/asdf/chitose/acs/08tekiyoukyoutusiyousyo.pdf