リコール・改善対策・サービスキャンペーンの違い
国土交通省の資料では、次のように分けています。見積書で無償の修理と有償の整備を分けて読む前に、どの区分の案内を受けたかを確認します。
| 区分 | 国土交通省の資料での説明 | 読み方 |
|---|---|---|
| リコール | 設計または製作の過程に原因があり、保安基準に適合しない又は適合しなくなるおそれがあるとき、自動車メーカー等がその状態・原因・改善措置の内容を国土交通大臣に届け出て、改善の措置を行う制度。ユーザーは無料で改善のための修理等を受けられる | 法律に基づく届出。無料の修理は制度の内容 |
| 改善対策 | 保安基準には適合しているが、不具合が起きると安全確保・環境保全上看過できない状態で、原因が設計または製作の過程にあるとき、メーカー等が改善の措置を行うもの | リコールとは、保安基準に適合しているかどうかが違う |
| サービスキャンペーン | リコールや改善対策に該当しない不具合で、安全確保・環境保全とは直接関係のないものについて、必要な改善の措置を行うもの | 届出の制度ではない。無償かどうか、対象の期間は、案内を出したメーカーに確認する |
資料に「無料」と書いてあるのはリコールの説明です。サービスキャンペーンの費用の扱いは、確認した国土交通省の資料に書かれていなかったため、このページでは決めていません。
見積書で切り分ける行と、聞く相手
| 見積書にありそうな行 | 切り分けの考え方 | 聞く相手・聞くこと |
|---|---|---|
| リコール・サービスキャンペーンの作業(部品交換・ソフトウェア更新など) | 対象であれば、メーカーの案内にある作業内容が無償の範囲。見積書の合計に有償として入っていないかを見る | ディーラーまたはメーカー窓口。車台番号で対象か、作業内容、無償の範囲を聞く |
| 点検・診断料、検査の代行料 | リコールの作業とは別の作業の費用。同じ入庫でも、リコール作業の診断が別に請求されるのかを聞く | 見積を出した工場。リコール作業と同時に入れる作業の行が、どれにあたるかを聞く |
| 整備の行(交換部品・工賃) | リコールの対象部品と同じ場所の作業かどうかを聞く。同じ部位なら、無償の作業で済む部分が有償の行に入っていないかを確認する | 見積を出した工場。リコール作業と重なる作業が二重に載っていないかを聞く |
| 法定費用(重量税・自賠責・検査手数料) | リコールの有無で金額は変わらない。法定費用早見表で確認できる | - |
無償の作業と有償の整備を見積書の中でどう書き分けるかについて、決まった書式は確認できませんでした。工場によって載せ方が違う前提で、行ごとに「これはリコールの無償の作業ですか、別の整備ですか」と聞くのが確実です。
対象かどうかの調べ方と、車検との関係
- 車検証を手元に置き、国土交通省の自動車リコール等検索システムで、車名または型式から探す。国土交通省は過去10年のリコール・改善対策の届出内容を検索できるようにしている。
- 車台番号まで必要な場合は、メーカーのウェブサイトまたは窓口で確認する。タカタ製エアバッグの車検停止措置の案内でも、車台番号が必要なので車検証を用意するよう示されている。
- 対象と分かったら、車検・点検の見積を取る前に、ディーラーまたはメーカー窓口にリコール作業の予約を入れ、作業日と、見積に入る作業とを分けて聞く。
リコール対象であること自体は、車検の合否の基準ではありません。ただし、タカタ製エアバッグのうち、特に異常破裂する危険性が高く、届出から2年以上改善の措置が行われていない車は、国土交通省が車検停止措置の対象としています(令和3年11月29日の報道発表)。対象かどうかは、メーカーで確認します。一般の質問はよくある質問にもあります。
よくある質問
リコール対象の修理が、見積書に有償の行として載っていることはありますか。
リコールは、ユーザーが無料で改善のための修理等を受けられる制度です。見積書に作業が載っているときは、「これはリコールの無償の作業ですか、別の整備ですか」と行ごとに聞きます。書式は工場によって違い、決まった書き方は確認できませんでした。
サービスキャンペーンも無料ですか。
確認した国土交通省の資料に費用の扱いは書かれておらず、このページでは決めていません。無償かどうか、対象の期間は、案内を出したメーカーに確認します。
リコール対象だと、車検の法定費用は変わりますか。
変わりません。重量税・自賠責・検査手数料は法定費用早見表で確認できます。リコール対象であること自体も車検の合否の基準ではありませんが、特定のタカタ製エアバッグ(届出から2年以上措置未実施で危険性が高いもの)は車検停止措置の対象です。
このページでできないこと
ここで示しているのは、リコール等の区分の定義と、見積書の行を聞いて切り分ける順番です。個別の車がリコールの対象か、どの作業が無償かは、メーカーの案内で決まります。整備が必要かどうか、見積の金額が妥当かどうかは判定しません。
出典(取得・確認日 2026-10-12): 国土交通省リコール検討会資料「リコール以外の改善措置」、国土交通省自動車のリコール制度パンフレット、国土交通省報道発表「タカタ製エアバッグに関する車検停止措置の対象車両の追加について」(令和3年11月29日)。